小学4年生のこうじ君は、
運動が苦手でした。
特に跳び箱がどうしても飛べません。
みんなの視線が怖くて、
体育の時間が大嫌いでした。
ある日の帰り道。
道ばたで、
弱った雀のヒナを見つけます。
「今日からお前はチュン吉だ!」
こうじ君は家に連れて帰りました。
保冷バッグを切って、
小さな巣を作り、
タオルを敷いて、
水を飲ませてあげました。
でも次の日。
エサを食べさせようとした時、
チュン吉は苦しそうにもがき…
そのまま動かなくなりました。
「ごめん…ごめんな…」
こうじ君は泣きました。
公園に小さなお墓を作り、
空を見上げながら言いました。
「僕が…お前の代わりに飛んでやる!」
次の日。
体育の時間。
跳び箱の前で、こうじ君はつぶやきます。
「チュン吉…見てろよ。」
ピーーーッ!!
笛が鳴り、
こうじ君は全力で走り出しました。
END